2004.11.24

『電車男』を読んだよ

読んだ読んだ。まとめサイトで読みました。
くぅ。いい話だ。これってネタじゃないよねぇ?
純愛純愛言われると逆に引くので、内容大まかに知ってるしまぁいっかと思って今まで読まなかったけど、ここまで本屋に平積みされるとなんつぅか無視できず(かと言って本は買わずに)読んでしまいました。読んでみるとホントにインターネットの良心に触れた気がいたしました。2004年3〜5月って、こんな最近の出来事だとは思っていませんでしたよ。書籍化までほんの半年。抜け目のない新潮社さん!
こんなことってあるんだね〜しかし。あんなうまくいくのは奇跡ですよね。でもその奇跡を呼び寄せたのは電車男の勇気と努力。読みながらやはり他の読者同様、電車男の純情さにいつしか応援していましたよ。帰りが遅いと心配したり、壷買わされてるんじゃないかと思ったり、早く告ってしまえとイライラしたり。もうとっくに終了しているのはわかっているのにもどかしくて老婆心ながらアドバイスしたくなっちゃいました。だからまわりで絶えず気にかけてた住人達の気持ちもすごくよくわかる。純愛もなかなか感動なのだけど、私はこの住人達の親しい友人に向けられるような連帯感や声援に特に心を打たれた気がします。こういうの今どきあるって思わなかったです。パソコン通信に置いてきたかと思ってました。しかも2ちゃんねるだし。まぁいい具合にいらないところは編集されているものを読んだのでリアルに読んでいればきっと口汚い罵りや下品な煽りや無関係なコピペも多々あったと思うけど、いいところも悪いところも、それがネットだから仕方ないって気もしますしね。
どこの誰かもわからないカップルの幸せを祈りたくなるのって、なんだかとても幸せな気分です。おめでたいワタシっ。

▼装丁かわいいっすナ
4104715018.09.LZZZZZZZ
電車男
中野独人 著


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2004.10.09

ハウサーの現在

徹夜明け『テレビ寺子屋』という番組をよく見る。子育て中の有名人や教育関係の仕事に携わる人などが、各地の学校や会館などで講演する番組。私は子供もいないし教育にもあまり興味がないが、これが終わった後の『週刊フジテレビ批評』という視聴者から寄せられたフジテレビの番組への苦情や感想などを読む地味な番組が好きなので、それが始まるまでぼんやり眺めていたりするのだ。で『週刊フジテレビ批評』が終わると『ポンキッキーズ』を見てそろそろ寝る。『ポンキッキーズ』はやはり教育には興味がないが、毎日やってたボーズが出ていた頃から楽しく見ている。今は爆チュー問題のコーナーが一番好き。

なんの話だっけ。

そうそう、ハウサーの現在。
『テレビ寺子屋』にエッセイストの高橋章子さんが講師として出演していた。
エッセイストといっても、私は高橋さんのエッセイはほとんど読んだことがないので、『ビックリハウス』元花の編集長としての肩書きのほうが印象深い。私がビックリハウスを読んでいたのは80年代からだから、ごく短い期間の読者だったけれど、大好きだった。これと宝島、anan、non no、olive、アニメージュとファンロードとぱふ、別冊マーガレットが愛読誌だった。ミーハーなんだかオタクなんだか。
ビックリハウスは読者投稿で成り立っている雑誌だったが私はリードオンリーで一度も投稿したことがない。でもこの頃の、何でもおもしろがってやろうっていう誌風には大いに刺激を受けたし、時代の空気がとても懐かしい。今でも数冊残しているが、残念ながら今読んでも当時程おもしろく感じることはできない。時代が変わったんだなぁと思う。
高橋さんは子育て真っ最中とのことで、前回出演されたときはビックリハウス時代の話を、そして今回は子育ての話を楽しく話していらした。

当時ビックリハウスの投稿者、または読者を「ハウサー」といった。ハウサーからは多くの有名人を輩出している。役者になった渡辺いっけいは変わり種だが放送作家やライター、それに編集者など。
廃刊になって何年も経ってもしばらく毎年「御教訓カレンダー」は発売されていた。「御教訓カレンダー」とは、ことわざや流行語のパロディ投稿で綴られたカレンダー。同僚がが好きで買っていたので見せてもらうと、投稿者の名前に知っているエディターさんの名前があった。その人の作品はふたつも採用されていた。仕事で会う機会があったとき、
「御教訓カレンダー、見ましたよ」
と言ったら「?」と怪訝そうな顔をされたので名前を見つけたいきさつを話すと、
「それは大昔、学生の頃投稿したものです!」
と大変迷惑そうだった。プロになると「元ハウサー」という肩書きは恥ずかしいのかなぁ。きっと投稿した頃は大好きだったんじゃないかと思うけど、過去恥部? その時代があったから今があるんじゃないの? って思ってちょっぴり残念だった。

プロになった人もならなかった人も元ハウサーは今30〜40代。きっとまじめな顔して子育てしたり、責任ある立場で仕事してたりしてるんだろう。でもきっと中身なんてそう変わりはしないのよ。培った精神(って程のモンか)思い出してふざけた調子で気楽にいきたいもんだと思う。


今回から文節で改行するのやめてみました。blogのデザイン変えると字詰めも変わって読みにくくなると思いまして…。デザイン変えるのは未定ですけど。

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2004.10.02

江口寿史イラスト集『素顔』

SUGAO
素顔〜美少女のいる風景〜江口寿史イラスト集
江口寿史 著

いや〜待った。
7月上旬発売予定だと思ったのだが9月下旬、やっと発売になった。
出来はすばらしいのだが、描きおろしじゃなく、過去の作品を集めた作品集の発行がこんなに遅れたのはなぜ???
まぁしかし待った甲斐があったというもんだ。
このイラスト集は20世紀の終わり頃、『週刊漫画アクション』の表紙を飾った作品をまとめたものだが、イラスト集とは別冊でイラストのモデルの写真や撮影の状況、制作メモが書かれた本が付いていてとても楽しい。
もちろんイラストはすばらしい!
新たに今までと違う画材に挑戦しているし、こんな巨匠になっても新たなチャレンジをしてるのが素敵〜。
額装した複製原画の発売もある。絶対ほすぃー。

思えば江口さんのファンになって4半世紀。うひゃ〜。
江口さんは私の「心の漫画家ベスト3」のひとりなのだ。
正確には『ストップ! ひばりくん』からのファン。
もちろん『すすめパイレーツ』も読んだけど、あいにくその頃はチャンピオン連載中の『マカロニほうれん荘』に夢中だった。
江口さんはもともと画力はすばらしかったし、パイレーツの頃からセンスの良さも垣間見えると思うが少年マンガの枠を超えてセンスが開花したのは『ストップ! ひばりくん』からだと思っている。
個人的には80年代、『エリカの星』や『パパリンコ物語』の頃の、マンガとイラストの中間にあるような画風が好き。女の子がおめめパッチリでかわいい。ご本人は不本意だったようだが、この頃描かれた「都会的なカップル」のイラストとか大好きだった。
現在はその頃に比べると、シンプルでますますイラスト寄りなイメージを持つ。
当時のイラストは鈴木英人や永井博のような「ヤシの木」したトロピカルな雰囲気もあり、肌に使われた赤いドットのTONEはアメリカンポップでもあり、それでいてPANTONEカラーを使った鮮やかな色とくっきり整理された線は洗練されていて当時のテクノ流行りな風潮ともマッチした。
すごくひきだしが豊富で、器用な人だと思った。
絵のことばかり書いてしまったが、もちろんマンガも大好きだ。
笑い過ぎて涙が出たことあるくらい。

90年代はじめ、自分の職業の付加価値を一度だけ利用したことがあった。
当時私がレイアウト担当していた男性誌のインタビューコラムに、江口さんが登場することを台割(ページ毎の内容を記したもの)を見て知った。新刊発売告知をかねてのものだったと思う。
私はいつもお世話になっていた担当エディターさんにおずおずお願いした。

「あのぅ…インタビューのときにサインなんかもらってきてもらえないでしょうか…無理だったらいいんですけど…」

これは禁じ手だ。仕事中にサインて…。職業人の風上にも置けない行為。
しかし、同行は絶対無理だし、居ても立ってもいられずお願いしてみちゃった。
だってだって大好きなんだもん。
今までエディターさんにこんな個人的なお願いしたことないし。

「あ、いいっすよ。お願いしてみましょう」

うわぁ〜〜〜。エディターさんが天使に見えた。って電話でお願いしたんだけど。
数日後、エディターさんにレイアウト原稿に忍ばせて既刊のイラスト集をセルート(バイク便ね)にて届け、無事サインをいただいた。
今でも私の宝物。

▼私のお宝自慢
SIGN

江口様、寡作でも結構ですから末永く描き続けてくださいませ。

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2004.07.31

追悼 中島らもさん

亡くなったのを知らなかった。
blogを巡回していて知った。
とても残念な死だけれど、お酒を飲んで、階段で転んで…というのは
なんとも彼らしい気がしてしまう。

初めて中島さんの作品に触れたのは、
80年代宝島で連載していた
かねてつの広告『啓蒙かまぼこ新聞』だった。
かねてつのキャラクターてっちゃんとパパの
しょうもないコママンガが好きで毎回楽しみにしていた。
それがきっかけでエッセイ等を何冊か読んで、
劇団を主宰していることを知り、
10年以上前になるか、『リリパット・アーミー』の公演を観に行った。
シアター・トップスだったなぁ。
演劇というよりコントみたいだったけど大いに笑った。
独特な才能のある人だなぁと感心してた。
もういないなんて。
ショックです。
あの世で楽しいお酒を好きなだけ飲んでください。

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2004.04.26

負け犬です

何かと話題の酒井順子著『負け犬の遠吠え』を読んでみた。
30才過ぎて未婚・子ナシは負け犬…ってハッ私の事!?
苦笑しつつも無視できず、書店で手にとった。
いやぁ、概ね共感できた。わかるわかる。
私は著者のような高学歴で高収入な負け犬ではなく、
低レベルな負け犬なので並べて考えるのはおこがましい気もするが、
それでもふんふん、とうなずき、ニタニタ笑いながら読んだ。
特に「負け犬と依存症」の項は言いえて妙。
私は伝統芸能にはほとんど興味がないが
興味を持ち出した負け犬を何人も知っているし、
舞踏や手芸やおっかけに没頭している負け犬仲間も知っている。
さしずめ私はblogに依存することで
イヤ汁を滴らせ、発散しているのだろう。
著者の酒井順子は『Olive』誌で
マーガレット酒井を名乗っていた頃から
同世代としてちょっと気になる存在ではあった。
お互いオトナになっちゃったんだねぇ、とつくづく思う。
でもこんな鋭い目で負け犬の特徴を観察し、
同志としてであっても的確に指摘する酒井さんとは
もしどこかで出会っても
怖くてお友達にはなりたくないなぁと思うのも本音ではある。

4062121182.09.TZZZZZZZ.jpg
負け犬の遠吠え

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2004.04.18

ananとTV Bros.の人気投票

遅ればせながらバックナンバーを売っていたので
ananの先週号を本屋さんでチラ見した。
ネットでアンケートに参加したので気にはなっていたのだが
ワイドショーから1位は木村拓哉との情報はすでに得ていたので
いいやと思って買わなかった。
かなり細かくカテゴリー分けされているアンケートに
せっせと答えたのに私が押した有名人がほとんど入っていない。がっかり。
大杉漣も入れてよ。
どちらかというとTV Bros.人気投票に気持ちが近いことに気づいた。

1位 荒川良々
2位 遠藤憲一
3位 佐々木蔵之介

だって。いいじゃん。イイ味です。

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