『ハウルの動く城』やっと観た
『ハウルの動く城』はどうも賛否両論だなーと巷の意見を聞いて思っていた。
TVBros.の特集トビラでは酷評してたし。
観に行った友人が言うには、
「ファンタジックな恋愛モノだから女の子のほうが好きかもね」。
そっかー、私は宮崎アニメは前にもちょっと書いたけど、『未来少年コナン』、『ルパン3世 カリオストロの城』、『天空の城ラピュタ』あたりの冒険ものが大好きなのでちょっと違うかなと思いつつ、過度の期待は禁物と心得て観に行った。以下ネタバレ注意。
誰? これを酷評する人は。
いったい何と比べて?
私はとってもすてきな話だと思ったけど。
確かにファンの欲目と言われればそうかもしれない。でも、私は冒頭からすっかり魅了されましたよ。城動いてるの見て。ハウルの現れ方、カッコよすぎ! 軍人さんに絡まれてるとこを助けるなんてのはベタだけど。軍人さんしつこいけどコワイ人たちじゃなかったし。しかし、未だかつてあのような美青年が宮崎アニメに登場したことがあったでしょうか。ナルシストなとこもかわいいじゃないですか。ソフィーの手をとり微笑むハウルにうっとりだぁ。空中歩行シーンでは無条件に涙! これよこれ! これが観たかった!! 思うツボなんだろうなぁ。でもいいや。
ソフィーはすぐおばあちゃんの姿になってしまうものの、典型的な宮崎美少女の流れですよね。心優しく、明るく、芯が強い。私はクラリス、小山田マキ、シータあたりのキャラの顔立ちが一番好きなんだけど、まぁそれは好みの別れるところで。最近のほうが好きという人もいるでしょう。
それぞれのキャラもとっても魅力的で、楽しいおとぎ話を観たというかんじ。
私は客観性を失っている。もう宮崎監督の新作キャラが大画面を走り回ってるというだけでもう。あのうっとりするほど美しい背景と久石氏の音楽でもうもう。
しかし、正気に戻って言えばちょっと残念に思ったのは倍賞さんの声かな。声質が、少女でも90歳でもない。実年齢に近いんだなぁ。ジブリのアニメは声優をあまり使わないけれど、名優が名声優とは限らない。18歳から90歳まで、声だけで演技するのは大変なことだ。演技力があっても声質が合っていないと感じた。『ホルス』のヒルダ・市原悦子くらい微妙な気分。
一方、木村くんは良かった。ハウルに違和感がまったくなかった。ドラマで見るような木村ワールドじゃなかったし、役にハマっていたと思う。
それとソフィーの感情に合わせて若くなったり戻ったりするのは、ちょっとわかりにくい。 マルクルもカルシファーも反応しないということは、実際にはおばあちゃんのまま、観客とハウルだけが本来の姿を見ているということなのかな? それなら髪の色も戻した方がわかりやすいように思った。
新作を作る度にめちゃめちゃ高い評価を受けなくてもいい。日本映画の興業成績更新しなくていい。毎回有名な賞を受賞していてはプレッシャーが増すばかりだし、大好きな『天空の城ラピュタ』は多分無冠だけど(違ったらゴメン)すばらしいことを私が知っている。そうだね、3回つくって1回大当たりしてくれればいいと思う。次回作を作るのに十分な時間と潤沢な資金を得られ、スタッフが情熱を傾けられる環境を維持できればそれでいいの。そんなふうに思った。
ハウルの動く城 サウンドトラック
久石譲
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